トップ > ブログ > フライト関連 > 2016年2月21日

RAINMAKER (レインメーカー)


今日はRAINMAKERについてのお話。
結構興味持たれている方もいらっしゃるようなのでレインメーカーってどんなのかを書きますね。

簡単に言えば、雨を降らせてます。(笑)
雨を作っているのではなくて、雨雲にできる雲や大気を利用して、普通の雲(もしくは何もない状態)から雨雲を作っているというのが正解です。


↑ターゲットポイントへ向かう途中
(気持ちの良いレベルフライトです。。アン・・幸せ♪)


↑雲を避けながら良い雲の雲底を狙います。
(揺れるし左右上下すごく動き回ります(笑)初めて乗る人は酔うかも??)

人工降雨って「お金で天気を買うなんてケシカラン!」とか、「洪水になったらどうするの!!」とか・・・「環境への影響は!!」とか・・・・
偏見で悲観的なイメージ持たれている方は結構いますが(よくブログで見かけます)、まぁ、、その辺を今日は説明しましょう。

固定観念で否定されるのはものすごく×2嫌なので(笑)

まず、
1:お金で天気は買えません^^;
結論から言うと・・個人や企業で数十億円出しても、天気は買えません。というのも、国の政策なので許可がないと出動しません。政府関係がまず許可した後、日本で言う環境省みたいなところの方が現状の雲の状態・風の状態・湿度などを解析した後、状態が良いなら出動します。
今いける!!!と彼らが判断した場合にすぐに電話がかかってきて、AFJETSのスタッフが急ぎ準備を始めます。
よって私は毎日スタンバイ状態です。平日土日関係なく。
(日曜日に家でゴロゴロしてたら、「今行けるか!?」とか電話かかってきって慌てて空港に行くことも多々・・)

2:洪水になったらどうするの!!?
洪水になるほど雨作れません。元々雨が降りそうにない状態から雨を降らすので何十時間も雨を継続的に降らすことはできません。どんなに頑張っても2時間程度じゃないかな?っと個人的には思います。
あと雨を降らせる範囲ですが、半径数kmってところでしょうか。
広範囲に渡って雨を降らせるのは不可能です。
ですので、ダムの貯水量を上げたい時などは、数日〜数週間に渡って毎日出動して少しずつダムの貯水量を上昇させます。一度で貯水率100%とかはできません。

ダムエリアで貯水量を上げたりするのにするフライトは風を計算して風上で雲を雨雲にします。
私達はcloud seedingって言っていますが、cloud seedingをして早くて30分後遅くて数時間後に雨になるわけです。もちろん失敗することもあります(笑)
例えば、離陸時には晴れていて、その後ダム付近まで飛んで行き、ダムの風上で1時間くらいcloud seedingをするとします。すると反応が早い時は、cloud seeding中に雨降ったりしますね。で、その雲が風に流されてダムエリアを通過し、私達が空港に戻ってくる頃には空港でも雨が降ってたりします。

そういう時は地上スタッフの方から「おめでとう!」とか「よくやった!!」とか言われます。みんな嬉しそうなのでそこでの私の返事は決まって
「雨にISHIDAって名前が書いてないかチェックしてね〜」
と冗談を言うのが恒例です。
まぁ・・当然書いてあるわけないですけど。(笑)

3:環境への影響は!!
これをよくブログで書かれたりしている方がいます。環境破壊だ!!と・・・
これを言われるのが一番悲しいですね。
固定観念というか・・・そういう感じで否定されるのは一番嫌です。
のでその辺を知ってもらう為に今日はちょっと詳しく...

人工降雨のやり方っていろいろありますが、私達が行っているのは飛行機を使用し雲底で行う方法です。で、人工降雨を行う際に使用するものですが、アイスクリスタルってものを使ってます。中国ではヨウ化銀とか使ってやっているというのを聞くのですが、ヨウ化銀は良くないです。それは環境に影響あります。

私達が使用しているアイスクリスタルってのはアメリカ製でアメリカで実際に実用化している手法をそのままマレーシアでも行っているわけです。
先進国アメリカで許可されているものをマレーシアで使用していると言えば皆さん分かってくれますけど、補足なしに「マレーシアで人工降雨をしています」だけだったら皆さん「え〜大丈夫なの??」
とか言います・・悲しい・・・
確かにマレーシア経済は先進国の日本やアメリカほどまだ発展はしていません。だけど技術は先進国の技術が詰まった素晴らしい物を使っているので・・・

アイスクリスタルって何かと言いますと、日本語に直すと氷の結晶とでも言うんでしょうか?小さなその結晶を雲底に当てて、冷却し重たくして雨にするわけです。

↑これがアイスクリスタルのフレア。
これを翼の後方に複数取り付けて上空で一本ずつ着火させて行きます。
一本だいたい3分くらい発火し続けます。

ちなみに日本の人工降雨の技術は素晴らしいです。私も何度か九州大学にお話を伺いにいったりしています。けど、日本ではそういう人工降雨に関する認知度が低く固定観念や何も調べずに否定される方も結構いるので実用化にまでは至っていません。
ただ日本技術は私が思う限り世界1 or 2くらいのレベルだと思います。
さすがJAPA~N^^同じ日本人としても誇りに思います。

確か私がまだ幼いころとか水不足で断水になったり給水制限になったりした記憶ありますが、実用化できればこれが解消され、日本ではお米を作ってる農家の方がたくさんいますので、水に悩まされることなく安心してお米作れるようになったらいいなぁとも思います。

今日は人工降雨について説明しました。
ダムの貯水率の事をメインで書きましたが、ダムの貯水率だけでなくヘイズ(煙害)の時も出動します。このヘイズの事に関してはまた後日書きますね。環境破壊はこっちの方が大問題でしょ!!って思います。。。規模といい、CO2の排出量といい・・



↑中はこんな感じです〜
正面のでっかいモニターはGPSです。